【ドリームフィールド第2期“対話クラス”連続講座】
【ドリームフィールド第2期“対話クラス”連続講座】
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2022年6月12日~2023年5月14日
対話について学んでみませんか
この10年ほど前からビジネス界の組織づくりでは「対話」が注目されていました。新型コロナウィルス感染症が広がり、新しい生活様式の実践として密を避けるためにテレワークやオンライン会議、ローテーション勤務などが推奨されるなかで、改めて、ナラティブ、オープンダイアローグ、1on1や対話型マネジメントといった「対話」が注目されています。
これらのことは、ビジネス界だけでなく、教育界においても「主体的、対話的で深い学び」をはじめ、P4Cなど、対話型授業、対話型学習といわれる「対話」が注目されています。
大人数で集まる会議やミーティングが減ったことは、密を避けるとはいえ、コロナの功績といえるかもしれません。一方で、1on1に見られるような1対1の対面式の面談は増えています。
対話的な面談ができる上司との面談は、話しが弾み、内容は深く、自分自身で考えさせられるような、大変充実したものになるでしょう。充実した成果は、書店に並んでいる対話型面談や対話型マネジメントといった書籍に記されている通りです。
では、対話的な面談にならない上司との面談はどうでしょうか。想像の域を超えませんが、話は弾まず一方的で、内容は無く、指示や命令、アドバイスに終始するような、大変苦痛を伴うものを描いてしまいます。
つまりは現在のビジネスにおいて、対話に対する理解や技量は、対話を使う者によって大きな幅があるのです。
同じようなことは、教育現場でも起こっています。わたしたちは学校に伺って講演会や研修会をおこなうことがあり、諸会合で先生方と顔を合わせます。その際に話を聴かせていただくと、学校によって、あるいは個人によって、対話への理解度や技量には、大きく差があるように感じます。
たとえばコーチングを説明するときに、「コーチングとは対話を通して、大切な相手を、今いる場所から相手が望む場所まで送り届けるプロセスかかわる行為」などと表現しますから、コーチは「対話」が大切であることを理解していますが、実際に「対話」についての説明を十分にしたり、検討をしたり、理解を深めることを積極的にはおこないません。ここにも幅や差が見られるのです。
新しい生活様式をきっかけに、「対話」が注目されていますが、ビジネス界においても、教育現場においても、コーチングにおいても、「対話」というものが、いったいどのようなものなのかを学んでいる人材は少ないのです。それは、「対話」を学ぶ場所と機会がとても少ないということがいえます。
日本では、2000年頃から哲学対話イベントとして哲学カフェがはじまります。仙台では、2010年頃に東北大学のグループを中心に仙台哲学カフェとして哲学対話が開催されます。以後、仙台では、仙台市民の憩いの場であるせんだいメディアテークのイベントとして「てつがくカフェ」が開催されるようになります。
「てつがくカフェ」は、通常の当たり前だと思っている事柄について「そもそもそれって何なのか」と問い直し、参加者同士で「対話」を重ねることで、考えることの難しさ楽しさを体験する企画です。メディアテークでは、震災に関わる問いや課題をテーマにした「てつがくカフェ」を定期的に開催しています。(せんだいメディアテークHPから抜粋)
このようなイベントや動きは、日本各地で行われていますが、これほどまでに表に現れることは、これまでにはありませんでした。
新型コロナウィルス感染症が契機となりましたが、「対話」というものはいったいどういうもので、どのように使えて、どのようなものをつくり出すことができるのか。どのようにビジネスや教育に活かして、どのように有効的、効果的、実践的に活用することができるのか。あるいは、「対話」を通して、どのように世界とかかわり、どのように貢献をして、どのように人生を送るのか、ということを、「対話」を学ぶことで共に考えていくのが、ドリームフィールド・アドバンス“対話クラス”連続講座です。
21世紀はVUCAの時代と呼ばれています。VUCAとは、Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguityの頭文字を取った造語で、それぞれに、変動性・不確実性・複雑性・曖昧性、という意味です。社会やビジネス、あるいは教育や生き方にとって、これからの未来の予測は非常に難しく困難な状況になることを意味します。
わたしたちはこれまで、震災があり、放射能汚染があり、新型コロナ感染症の世界的パンデミックが広がり、戦争が起こっている、まったく予測不可能なVUCAな世界を体験しています。
予測不可能な世界とは、言い換えれば、予測が立たない、見通しが効かない、答えのない世界であるということです。答えがないということは、答えを探しても見つからないということです。では、答えがない世界に対してわたしたちにできることはあるのでしょうか。
それは、問題をつくることです。問題を適切につくることができれば、自ずと答えは見つかります。問題のことを問いともいいますから、問いを立てるということが重要です。なぜなら、どのような問いを立てるかによって、そこから導き出される答えが変わってくるからです。そして問いを立てるためには、「対話」が必要になります。
問いを立て、「対話」の可能性を閉じることなく続けることで、問いは磨かれ、洗練され、成熟します。そしてその問いが、すなわち答えとなるのです。
対話クラス講座は毎月1回、第2日曜日、10時~16時の開催です。前半はおもに1対1の対話について学びます。後半は当事者研究やオープンダイアローグなど中心に多数の中での対話について学びます。1回目から12回目の内容は以下の通りです。
ドリームフィールド第2期“対話クラス”連続講座 全12回の内容
第1回 | 「対話を体験してみる」 |
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第2回 | 「対話を定義してみる」 |
第3回 | 「対話をはじめてみる」 |
第4回 | 「対話を深めてみる」 |
第5回 | 「対話を続けてみる」 |
第6回 | 「対話を味わってみる」 |
第7回 | 「対話を整理してみる①」 |
第8回 | 「対話を整理してみる②」 |
第9回 | 「多数で対話を体験してみる」 |
第10回 | 「多数で対話をはじめてみる」 |
第11回 | 「多数で対話を応用してみる」 |
第12回 | 「対話を振り返ってみる」 |
※参考図書
1.原初的コミュニケーションの諸相 鯨岡俊 ミネルバ書房 2.〈育てられる者〉から〈育てる者〉へ 鯨岡俊 NHKブックス 3.「学び」の構造 佐伯胖 東洋館出版 4.バフチン 桑野隆 平凡社 5.ダイアローグ デヴィッド・ボーム 英治出版 6.わたしの出会ったこどもたち 灰谷健次郎 新潮社 7.村上春樹、河合隼雄に会いにいく 村上春樹 河合隼雄 新潮文庫 8.はじめての構造主義 橋爪大三郎 講談社現代新書 9.幸福のつくりかた 橋爪大三郎 ポット出版 10.コミュニケーションの教科書 ハーバードビジネスレビュー ダイアモンド社 11.数学する身体 森田真生 新潮社 12.対話のことば 井庭崇 長井雅史 丸善13.オープンダイアローグとは何か 斎藤環 医学書院 14.あなたの人生が変わる対話術 泉谷閑示 講談社+α文庫15.トランスパーソナル心理学入門 諸富祥彦 講談社現代新書 16.勉強の哲学 来るべきバカのために 千葉雅也 文藝春秋17.対話のレッスン 平田オリザ 講談社学術文庫 18.〈対話〉のない社会 中島義道 PHP新書 19.じぶんで考え 話せるこどもを育てる 哲学レッスン 河野哲也 河出書房新社 20.ひきこもりはなぜ「治る」のか? 斎藤環 ちくま文庫 21.自分の壁 養老孟司 新潮新書 22.「経験学習」入門 松尾陸 ダイヤモンド社 23.もういちど村上春樹にご用心 内田樹 文春文庫 24.態度が悪くてすみません 内田樹 角川ONEテーマ21 25.ひとりでは生きられないのも芸のうち 内田樹 文春文庫 26.先生はえらい 内田樹 ちくまプリマ―新書 27.「わからない」という方法 橋本治 集英社新書 28.わかりあえないことから 平田オリザ 講談社現代新書 29.現実はいつも対話から生まれる ケネス・J・ガーゲン 他1名 ディスカバー 30.出現する未来 ピーター・センゲ 他3名 講談社 31.人間の建設 岡潔 小林秀雄 新潮文庫 32.14歳からの哲学 池田晶子 トランスビュー 33.べてるの家の「非」援助論 浦河べてるの家 医学書院 34.構成主義パラダイムと学習環境デザイン 久保田賢一 関西大学出版部 35.他者と働く 宇田川元一 ニュースピックパブリッシング 36.世界は贈与でできている 近内悠太 ニュースピックパブリッシング 37.やさしいベイトソン 野村直樹 金剛出版 38.街場の共同体論 内田樹 潮出版社 39.枠組み外しの旅 竹端寛 青灯社 40.我と汝・対話 マルティン・ブーバー 岩波文庫 41.「対話学」のすすめ 田村次朗 隅田浩司 東京書籍 42.リフレクション 熊平美香 ディスカバー 43.対話型授業のつくり方 大木浩士 東洋館出版社 44.ソーシャル・ファシリテーション 徳田太郎 鈴木まり子 北樹出版 45メンヘラの精神構造 加藤諦三 PHP新書 46.人間にとって教養とはなにか 橋爪大三郎 SB新書 47.ハーバマス 中岡成文 講談社 48人をつなぐ対話の技術 山口裕之 日本実業出版社 49.対話の技法 納富信留 笠間出版 50.こころの対話 25のルール 伊藤守 講談社+α 51.演技と演出 平田オリザ 講談社現代新書 52.対話をデザインする 細川英雄 ちくま新書 53.「助けて」と言える国へ 茂木健一郎 奥田知志 集英社新書 54.対話する社会へ 暉峻淑子 岩波新書 55.人は語り続けるとき、考えていない 河野哲也 岩波書店 56.コミュニティー・キャピタル 西口敏宏 辻田素子 光文社新書 57.生き心地の良い町 岡檀 講談社 58.つながりの作法 熊谷晋一郎 綾屋紗月 HNK出版 59生きる技法 安富歩 青灯社 60じぶん・この不思議な存在 鷲田清一 講談社現代新書 61.カール・ロジャーズ入門 諸富祥彦 コスモス・ライブラリー 62.ヤフーの1on1 本間浩輔 ダイヤモンド社 63.負けない力 橋本治 朝日文庫 64.臨床とことば 河合隼雄 鷲田清一 朝日文庫 65.人を伸ばす力 エドワード・L・デシ 他1名 新曜社 66.人にはなぜ教育が必要なのか 小室直樹 色摩力夫 総合法令 67.からだ=魂のドラマ 林竹二 竹内敏晴 藤原書店 68.無境界 ケン・ウィルバー 平河出版社 69.人を助けるとはどういうことか エドガー・H・シャイン 英治出版 70「利他」とは何か 伊藤亜紗 他4名 集英社新書 71.経験と教育 ジョン・デューイ 講談社学術文庫 72.14歳の教室 若松英輔 NHK出版 73.アドラー心理学入門 岸見一郎 ベスト新書 74.孤独の達人 諸富祥彦 PHP新書 75対話学のすゝめ 田村次朗 隅田浩司 東京書籍 76. コンヴィヴィアリティのための道具 イヴァン・イリイチ ちくま学芸文庫 77.いよいよローカルの時代 ヘレナ・ノバーグ=ホッジ 辻信一 大月書店 78.「ゆっくり」でいいんだよ 辻信一 ちくまプリマ―新書 79.人生について 小林秀雄 中央文庫 80.感じるオープンダイアローグ 森川すいめい 講談社現代新書 81.「学習する組織」入門 小田理一郎 英治出版 82.批評理論入門 廣野由美子 中公新書 83.スピノザに倣いて 神谷幹夫 平凡社 84.ちようはたり 志村ふくみ 筑摩書房 85.ユングとゲーテ 村本詔司 人文書院 86.タテ社会の人間関係 中根千枝 講談社現代新書 87.ラカン ポール=ロラン・アンス 白水社 88.「コミュニケーション能力がない」と悩むまえに 貴戸理恵 岩波ブックレット 89.死と身体 内田樹 医学書院 90.コミュニケーションの社会学 長谷正人 奥村隆 有斐閣アルマ 91.コミュニケーション入門 船津衛 有斐閣アルマ 92.コミュニケーション学 福田浩子 末田清子 松柏社 93.コミュニケーション論をつかむ 辻大介 是永論 関谷直也 有斐閣 94.コミュニケーション 大澤真幸 弘文堂 95.入門コミュニケーション論 宮原哲 松柏社 96.他者といる技法 奥村隆 日本評論社 97.他者・関係・コミュニケーション 岩波書店 98.ジンメル・つながりの哲学 菅野仁 NHKブックス 99.「甘え」の構造 土居健郎 弘文堂 100.対話型組織開発 G・R・ブッシュ R・J・マーシャク 英治出版 101.当事者研究の研究 石原孝二 医学書院 102.当事者研究 熊谷晋一郎 岩波書店 103.ひとりで苦しまないための「痛みの哲学」 熊谷晋一郎×大澤真幸/上野千鶴子/鷲田清一/信田さよ子 青土社 104.異なる人と「対話」する本気のダイバーシティ経営 野村浩子 日本経済新聞出版 105.意識は実在しない 河野哲也 講談社 など
講座名
ドリームフィールド第2期“対話クラス”連続講座
日時
【2022年】
- 6月12日(体験講座としてご参加いただけます)
- 7月10日(体験講座としてご参加いただけます)
- 8月7日*
- 9月11日
- 10月9日
- 11月13日
- 12月11日
【2023年】
- 1月8日
- 2月12日
- 3月12日
- 4月9日
- 5月14日
全12回、いずれも10時00分~16時00分
*8月7日のみ第1週目の開催になります
場所
ドリームフィールドセミナールーム
〒980-0821 宮城県仙台市青葉区春日町9-15THE6 3F
講師
コーチング研修会社ドリームフィールド 阿部侑生、伊達ヒューゴ
定員
6名(先着順)
費用
180,000円(税込・資料代込)
分割可 カード払い可
お申込み・お問い合わせ
info@dreamfield.jp
TEL:022-748-4725
FAX:022-748-4726